【あの頃の連絡手段で私達は約束して会っていた】
駅で迎えに来てくれる姪っ子へスマホで連絡する姉の隣に公衆電話があった。
ほとんどこの電話の存在を意識することがないこの頃。何となくぼんやり眺めていると思い出が蘇ってきた。
小中高の頃は完全に家の固定電話でのやり取り。友達へも好きな人にもまずは相手の家の電話番号へ自宅の居間の固定電話から(笑)
家族大注目の中、誰が出るか分からないドキドキ感がまた何とも言えない。
あ、高校生になる頃には電話の線を長ーーーくして二階の自室まで引っぱってたっけ。
その後かな子機とか出てきたの。
プルプル…ガチャ!「こんばんは。〇〇中学の〇〇と申します。〇〇君いらっしゃいますか?」。良くできました(笑)
社会人になると一部の人が携帯電話を持ちはじめて、それも何かカマボコくらいの大きさのやつ。
そして殆どはポケベル。
よく覚えていないけど数字の羅列で何か意味があってコミュニケーションが取れていて…
ちなみに当時は相手がこちらから連絡をして欲しい時にポケベルが鳴る約束をしていてタイミングをみて公衆電話からかけ直していた。
なので相手の家の電話番号や携帯電話番号を暗記していて、電話番号や暗号の類を電卓日本一の人みたいなスピードで数本の指でボタンを押していた(笑)
あの頃は方法がそれしかなかったから、遅くなる連絡もどこに居るかも全て硬貨やテレホンカードを使って公衆電話からしていた。
《不便は便利を一度経験してしまってから出るもの。便利のその前はそれが普通だったから不便ではなかった。》
今、あの頃はどうやって約束して会ってたんだろうねという話で盛り上がる。
そして公衆電話を知らない子供達は電話をかけるとその相手が出るものだと確信していてかかってくると自分へだと思うから挨拶も名乗ることも殆ど必要ない時代を生きている。
手をかざすと水が自動で出て自動で止まる。
便器を離れると自動で水が流れる。
用はしゃがんでではなく座って足す。男の子も様式トイレで小用を足す。
ドアは自動で開き閉まる。
全くもって未来か‼(笑)
そして子供達は我らの昔をこう言う。昭和か‼(笑)
そう。ほんの20〜30年前から現在で瞬く間にアトムやドラえもんによせてきた。
きっと私達の孫の子達くらいになると「えー!ひいばあちゃんの頃ってご飯を自分で食べてたの⁉」みたいな時代になってしまうのではないかと思う。
どんどん便利なものが開発されてとてもいい。でもない所から便利になるとすごく助かるけれども、その逆はなかなかどうしてやっかい。まずはしゃがんで用を足したり、電話の練習をしたりのスキル獲得から始めなくてはならない。
古き良き時代を良きと思える様に面白おかしく昔ばなしをして何世代か合同で話すのも楽しいと思う。
時代が積み重なって今となる。決して一足飛びではないのだから、時には自分の経験をなぞりながら今をありがたいと思うのもいいなと公衆電話を眺めながら考えた。そんな日もいいよね。【大丈夫】(*´ω`*)